2022年4月19日(火)

お口の中を楽しくコラム

虫歯の遺伝の話


先日、お子さんが生まれたばかり
という患者さんとの会話です。

「子供の歯が心配なのですが、
 虫歯って遺伝的なものなのですか」

虫歯、子供への遺伝の話1

遺伝に関する研究や論文で、
親子代々の歯の硬度とか唾液の成分と
かそんなものもあるのでしょうが、
よくわかりません。
(調べていません。すいません。)

というのも、
親子の関する虫歯の実感としては、
体質的なものよりも、環境的なもののほうが
大きいと思っているからです。

虫歯、子供への遺伝の話2


たとえ話としてすこし強引ですが、
寒村の漁師町、食卓のおかずは
いつも小魚ばかりの家庭があったとして、
もしこの家族が全員、
歯が丈夫で虫歯も一本もありませんでした
だったとすると、
これを遺伝や家系的とするのか、
生活環境によるものかという意味です。

虫歯、子供への遺伝の話3


それでもうひとつ。
今度は現代版のテレビドラマのイメージ。
リビングのテーブルのお盆には
お菓子の袋が山積み。
食事が終わった後、寝ながらテレビ見て
お菓子に手を出す太っちょお父さん。
そうすれば、お母さんも子供も後に続く。
みんな仲良しはいいのですが、
この一家のお口の中は、ちょっと心配です。

“ある家族の系統的な虫歯”という観点は、
生活環境の方が大きいんじゃないか
と思っています。

虫歯、子供への遺伝の話4


子供の虫歯の数は、
 「体質」・「ハミガキ」・「甘いもの」
この三つで決まります。
ひとつずつ考察してみます。

・まず一つ目の体質。
これはもう決まっているものですから、
考えてもしょうがないです。
歯の硬度や唾液の量や性状など、
もう本人の努力では、どうにもならないですからね。
虫歯、子供への遺伝の話5

・二つ目の子供の歯磨きは、
いつかも言いましたが、
あくまでも物心つくまでの時期に限ってですが、
汚れ落としよりも、
歯ブラシの習慣づけの方に
ウエイトを置いてほしいのです。

虫歯、子供への遺伝の話6

お母さんが嫌がる子供を押さえつけて
必死に(一生懸命に)磨いてあげている姿、
もう見なくてもわかります。
毎日ですもんね、頭が下がります。

しかし、それでハミガキが、
嫌いになるほうが恐いのです。
少しぐらい上手に磨けていなくても、
「いい子だね」とか「上手にできたね」と
やさしく声をかけてあげて、
歯磨きはお父さんお母さんと
楽しいひと時というイメージを
持たせることを主目的としてほしいのです。

すると大きくなっても
無意識に歯ブラシをするようになって、
あとがずっと楽になります。

虫歯、子供への遺伝の話7

・そして三つ目の甘いものとなりますが、
歯ブラシがそんなことで少し
リスクを受けるとするならば、
甘いものの回数で対処することにしなければなりません。(ここ大事)

しつこいですが、虫歯と甘いものの関係は、
量ではなく回数です。

ペットボトルのジュースを一気に飲めば1回、
キャップ閉めて3回に分けて飲めば
それは3回となります。
小さな飴ひとつ口の中放り込んでも1回、
ファミレスで大きないちごパフェを食べても
同じ1回です。

虫歯、子供への遺伝の話8

虫歯は、あくまでも
“甘いものとしてのお菓子や飲み物”
が注意の対象です。
砂糖という栄養は、
もう酢飯やかつ丼・焼き肉に、
いくらでも入っているからダイジョブです。

虫歯、子供への遺伝の話9


子供の虫歯を考えるのならば
スーパーで買い物をするときに、
ジュースではなくてその横にあるお茶を取る、
カントリーマムではなくその横のおからせんべいにする、
チロルチョコでなくてジャリ豆くんを握らせる、
なんてちょっと気を付けることによって、
子供の虫歯のリスクがグーンと減ります。

あまり厳密も可哀そうで、コツとしては、
 “今日1日の中で、甘いものを口にした回数を数える”
なんて習慣をつけると回数を減らすことができます。


虫歯、子供への遺伝の話10

(この6個を一気に食べれば、虫歯のリスクは一回と数えます。体重のリスクの方は存じあげません。)


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