2025年12月1日(月)

コラム

X線の物理学


4)可視光線のその逆の「左側」のほう。

左に行けば行くほど、人体に影響がでてきます。
左に行くほど波長が短くなり、電波のもつエネルギーが高くなるからです。

可視光線のすぐ隣が紫外線で、
もうすでに名前を聞いただけで、地味に体に悪影響がありそうな感じがします。
日焼けマシンには躊躇しながら、赤外線こたつは大丈夫という違いもわかります。

可視光線ではないのでコタツが赤く見えるのは、
演出としてわざとやっているものらしいです。
日焼けマシンもまぶしいイメージがありますが、
やったことないのでよくわかりません。
馬堀海岸の「湯楽の里」に500円で機械があるのは知ってはいますが、
ここではたまに、海見ながらビール飲んでいるだけです。

 


そしてこの表のさらにその先に、
レントゲン写真を撮る「X線」があります。
レントゲンとはこの人の名前であり、
この人がこの電波は不思議だということで、X線と名付けました。
装置の電源を消し忘れ部屋の電気消して出ていこうとしたら、
「あっちに置いてあるビンが光ってる」あたりからの発見です。
(たしかそんなかんじ。キューリー夫人はいつ出てくるんでしたっけ)


その先さらに左に行くほど(=波長が短くなるほど)、
体への影響も強くなっていきます。
最近は一概に「悪影響」とも言い切れず、
悪性の腫瘍に目的をもって照射して消滅させる治療も、かなり一般的となってきました。


5)まるっきりの余談ですが、

宇宙空間での活動時、呼吸の確保はもちろんですが、
放射線からの防御が、非常に重要となります。
宇宙空間の作業中で宇宙服の映像をみているとき、
当院でレントゲンを撮る時にかける鉛入りのエプロンから想像して、
「大変そうだな」といつも思っています。
重力がないから重いのはいいとしても、
ゴワゴワして、安い革ジャンみたいに着心地が悪そうです。
宇宙服は一着、15億円のオートクチュールです。


(レントゲンエプロン12925円。3枚買って縫い合わせたらできそうな)
 

船外活動中に命綱が外れた時の怖さは、
私の想像するうるところの最大のホラーです。
人間の考えうる苦痛すべてを網羅したはずの
「仏教の8大地獄」のさらに上をいく(下か)地獄だと思っています。
明日からの良い行いを心がけます。


6)「そもそも」波といわれても、

何かが揺れ動いて伝わっていくので波なのであって、
「何もないところの波」といわれても、わかりません。
あの磁石をつかない程度に近づけて起る、あの不思議な空間は何なのでしょうか。
あの空間を、
「波=振動=運動=エネルギーのつまった空間」

と理解したら、
さてこのエネルギーとはなんなのでしょうか。

エネルギーの定義はありません。
エネルギーは「物に加速度を与えるもの」と説明され、
種類や伝達様式は観測で確認証明されています。
しかし、エネルギーの本来の姿は人類の誰もがわかっていません。
学生のとき、物理の教授にすっとぼけて、問い詰めてみればよかった。赤点つけやがって。


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