2、そして合成樹脂へ

プラスチックとは。
そして令和の時代になって、
審美性という観点から、
金属の色を避けたいという風潮になってきました。
また金属アレルギーの問題も出てきました。
街中では若者たちが不必要に金属を顔に差し込んでいるのを見かけますけど。
着色が可能な上に、
先の金属の高騰もあいまって、
歯科治療は一気に
プラスチックでの治療が
主流になってきました。
また余談。「プラスチック編」
よく患者さんには、わかりやすいようにと、
プラスチックという表現を使っていますが、
本来「プラスチック」とは自由に形作れるものというニュアンスらしく、
ここでの本来の意味としては
合成樹脂という言い方が正しいようです。
昔「マーガリンはプラスチックでできている」
といううわさが流れたのですが、
これは「硬さを調整する物質」あたりからの
バター業界から悪意を持った誤訳だという話らしいです。
・
もうひとつ語彙の話で有機質と無機質。
この違いをおじさん世代は、
生命に関与しているかいないか、
植物と岩石みたいなものでイメージして
習った気がします。
よって、工業製品であるプラスチックは、
疑いなく無機質だと思っていました。
しかしプラスチックは有機質とのことであり、
AIに聞いてみたら、
生物由来しかないものだと思われていた「尿素」を、無機質からも作り出せるようになったのをきっかけに、定義が変わったそうです。
何を言っているのかはわかりません。
そもそも水と岩しかなかった生誕期の地球から、
生命体が出てきたこと自体がわかってないので
(宇宙飛来説まである)、
生物と非生物の境など、まだ先の話です。

(筑波大学計算科学研究センター)
合成樹脂の原料
最近ニュースで、
ナフサという単語が出てきていましたが、
これはあのどろどろの原油から
高価なガソリンや燃料を取り出した搾りかすみたいなものです。
搾りカスと言ってもゴミなんかではなく
宝の山なのですが(もなんか変だけども)、
このナフサから合成樹脂は作られます。

(原油。ロイター)
合成樹脂といっても、
分子結合のちょっとした違いで
製品の特長は全く違ってきます。
ある程度の熱に強かった方がよかったり
熱によって形を変えれる方がよかったり、
硬度が必要であったり
フレキシブルが必要だったり、
袋の端がすっと切れたりいつまでも伸びたり、
消費者の気軽な要求に、
化学工場の研究員たちは日夜奮闘しています。
学生時代に暗記させられた化学式、
ちょっとぐらい違っててもどうでもいいと思っていたのですが、
出来上がった製品は全く違うものになるようです。
(テストで×つけやがって)


歯科で使う合成樹脂
歯科で使う合成樹脂も、
生体の安全性は当然として、
硬さや摩耗度や歯との接着力や充填時の操作性や硬化時間や色調・変色や品質安定性など、
治療の場面や歯の部位によっても、
要求はさまざま違ってきます。
歯科材料屋さんも来るたびに、
新発売のパンフレットを持ってきてくれます。
現場の歯科医としては、新製品ができてくれば、
説明書をよく読んで、その製品の特長を体験しながら使って、
好き勝手なことを言うのが役割です。
・
それでもやはり合成樹脂は、
強度面から考察すると、金属と比べて、
まだ信頼性は少し弱いのが現状です。
そしてこの後、セラミックの話とか、
最近のコンピューターによる切削技術の話もしたかったのですが、
余計なことしゃべりすぎて、
以下次号。

しかも、さらに余談。
冒頭の「町の小さな…」で思ったのですが。
もうこの年になって、
豚骨こってりラーメンは
行こうとは思わなくなりました。
誘われて行けば
「おいしい」とは感じるのでしょうけど、
自分からは行かないでしょう。
それで最近はラーメンならあっさりの
中華そばがいいよなあと思ってて、
携帯で今いる近所の中華そば店とうたっているところを
検索したりすること、たまにありました。
しかし最近気が付いたのですが、
わざわざ探さなくても中華そばは、
どこの町の小さな中華屋さんにあるのでした。
(これが言いたかった)
知らない街の小さな中華屋さんも、
急にはちょっと入りづらくもあるのですが、
勇気を出して入ってみます。
そしてやっとこさ入って、
せっかくの中華料理屋さんだからと、
中華丼とか回鍋肉定食とか
いろいろと目移りするところですが、
そこはぐっとこらえて、
「ラーメン&ビール、プリーズ」。
すると、
しょうゆ味の澄んだスープの中に
縮れ細麺がうっすらと見える、
あっさり味の中華そばと出会えるのでした。
小さな幸せがそこにありました。





