3、セラミック
陶器の材質
合成樹脂でないもう一つの白い材料に、
陶材(セラミック)があります。
無機質の歯科陶材は、陶器・磁器と同じですから、
材料は昔からある、天然のものです。(岩石とか鉱物)
これは現在にいたって
「固く成型できるもの」として、
歯科に限らず日常でも多く使われています。
形成できるものとして金属と似ていますが、
電気や熱を伝えにくいものとして、
住み分けています。
(株キムラテック)
陶材の製品の物性は、
素材の精錬度と制作の温度が
大きく影響します。
その中でも「焼成の温度」は、
昔から考えられていた部分でした。
土器と磁器を比べると、
見るからして土器の方が脆(もろ)く見えますが、
これはまず焼成温度の違いです。
(土器・陶器・磁器)
土器は、たき火程度の火力で焼き上げます。
陶器は、現代は電気釜ですが、
昔ながらの製法で作っている作家さんもいます。
大きな登り窯で、一週間
火を絶やさないよう寝ずの番で焼き上げます。
ネットで見れば、焚火とは違った火力
というのがわかります。
磁器は、火力をさらにもう一段高く、
硬く焼き固めるべく
改良・工夫されたものです。
日本でこの技術の完成は
江戸時代になってからです。
そして現在の硬い陶器。
ちょっとやそっとでは壊れません。

少し余談ですが、
セラミックは、焼成すると
1割も2割も縮むのも特徴です。
観光地で陶芸をやって、
一か月後に送られてきた湯飲み茶わんは、
かなり小さくなってるはずです。
歯科にとっては、ミクロン単位でも
寸法変化は大騒ぎなところです。
厚みによって収縮率も違ってくるので、
この統合性を技工士さんは肌感覚でやっています。
陶材の収縮がわかるYouTubeがありました。
あの独特の形であんな大きなもので、
さらに平面も曲線も意識して、
そして「量産品」というまるっきり同じものを
作る技術に敬意です。
【工場探見】世界のトイレを作る「TOTO」、光る技と目…福岡・北九州
(1:00~くらいから)

最近までの陶材治療。
セラミックの歯は、とても硬いのですが
やはり限界を超えると、
硬いは割れるにもつながります。
「延性」という言葉から連想して
「割れる」という観点をすると、
やはり金属に分があります。
そこで今までの歯科治療では、
金属とセラミック両者の
特長を生かしたいいとこ取りで、
まず金属をかぶせて、そこにセラミックで
コーティングする方法を取っていました。
ホーロー挽きの食器や、ユニットバスと同じです。
ニトリのマグネット付き石鹸箱が、
風呂場の白い壁に引っ付くわけでもあります。
ホーローは錆びずに汚れもつきにくく、
キレイが長持ちします。
歯も長年この焼き付け法で
歯をかぶせていたのですが、
これにはひとつ、色調の問題がありました。
金属の黒にそのまま白いものを張り付けると、
下地の黒が浮き出てしまって、
暗い印象になってしまうのでした。
そこでまずは金属に、
色の浮き出ない透明感の全くない陶材を
下地に塗っていたのですが、
こんどその厚みの分で、
色調が全体的に、いささか
物足りない単調なものになりがちでした。













