4)顎関節と扉。
上の骨(頭蓋骨)と下の骨(下顎骨)の関係する接点は「3箇所」になります。
「耳の下あたりにある、右と左の関節」と、
「上下が合致と噛み合う歯」 です。
急に言われてもわからないので、これらをイメージしてもらうため、「扉(とびら)」の話をします。
この扉も3箇所で機能しています。
「上の2ヶ所の蝶つがい」と
「下のノブ」のカチッと閉まるところです。
古くなってゆがみが出てくると、閉まりがスムーズでなくなってくるときがあります。それでも、毎回かまわずに、ノブがカチッということころまで、力で閉めます。
このドアを毎日使っていたとして、冷静に考えると、そのしわ寄せは、蝶つがいにかかってきているのでした。
そういえば、ドアが開いてるときガタついているときってありますよね。扉の歪みの補正は、蝶つがいに引き受けてもらっていることがわかります。
5)これを顎運動に当てはめてみると
二つの蝶つがい ⇒ 左右の顎関節
ドアの閉まる所 ⇒ 歯のかみ合わせ
です。つまり、顎関節症とは、
「歯がしっかり噛みあうところ」 と、
「左右の顎の関節の真ん中」 とが、
ずれている症状です。
扉は鍵がかからなければ歯はご飯が噛めなければ、ダメです。
目的のために蝶つがいや顎関節にストレスを受けてもらっているのでした。
耳の後ろの関節あたりには太い血管と神経が通っています。その近くをこの関節がゴリゴリやっていくと、どこかで無理な圧迫していたりすることも考えられます。さらにそれをかばうために無意識に違ったところに力が入ったり、もしくは過剰な力を使っていいたりして、そこで、いやな症状がでてきてしまうことがあるのでした。
6)症状が出るとは、
それでも、
噛み合わせのずれなどというものは、程度の差こそあれ、ほとんどの人が持っているともいえます。
というのも、体というものは、いくらかの誤差は、体の持っている基礎体力とか抵抗力というものでカバーできるものだからです。
人間ドックであのずらずらっと並べられた数値一覧表も、すべてが平均値のど真ん中ぴったりの人などいません。
それでも、それでも、
顎関節が原因でいろいろな症状が出てきてしまうのは、
全身的な筋肉が過度に疲れていたり、メンタル的な緊張が続いたり、体の抵抗力の閾値が下がってしまったりなどの理由が考えられます。症状があるのならば、何とかしなくてはりません。
